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解体工事の騒音・振動の規制と近隣へのあいさつ 7日前の届出と苦情の相談先

内容の確認日: 2026年11月4日

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解体工事で大きな音や振動の出る作業は、騒音規制法と振動規制法の「特定建設作業」に当たることがあります。指定地域内で行うときは、作業を始める日の7日前までに、市町村長へ届け出ます。

届け出るのは工事を施工する側で、横浜市のページでは元請業者とされています。規制の基準は、敷地の境界で騒音85デシベル、振動75デシベルです。近隣へのあいさつは、この二つの法律には書かれていません。自治体の要綱や業者の運用で決まります。この記事は一般的な情報で、個別の判断は市区町村の担当窓口や解体工事業者などの専門家にお願いします。内容は2026年11月4日に確認しました。

特定建設作業に当たる解体の作業

解体途中の木造住宅と重機
写真: Syced / CC0(Wikimedia Commons)

騒音規制法2条3項は、特定建設作業を「建設工事として行なわれる作業のうち、著しい騒音を発生する作業であつて政令で定めるもの」としています。振動規制法にも同じ形の定めがあります。解体に関わる作業は、さいたま市のページに挙がる政令の一覧では次のとおりです。

  • 騒音: さく岩機を使う作業。原動機の定格出力が80キロワット以上のバックホウを使う作業。空気圧縮機、トラクターショベル、ブルドーザーを使う作業も一覧にある(出力の条件あり)
  • 振動: 鋼球を使って建築物その他の工作物を壊す作業。手持式でないブレーカーを使う作業

すべての解体が対象になるわけではありません。使う機械と出力で決まります。また、届出が要るのは「指定地域」だけです。浜松市のページには、指定地域の外は県の条例の対象になり、規制の内容は法と条例で違いがないとあります。

作業を始めた日に終わる作業は、規制の対象外です。ただし、横浜市のページには、数日おきに1日ずつ作業するときは連続する作業とみなされ、届出が要るとあります。浜松市のページには、機械の試し打ちも特定建設作業に含まれるとあります。

規制基準は敷地の境界で測る

足場とシートで囲われた解体現場
写真: Syced / CC0(Wikimedia Commons)

基準は、特定建設作業の場所の敷地の境界での値です。さいたま市と浜松市のページには、次の内容が載っています。

表は左右に動かして読めます。

項目1号区域2号区域
騒音の大きさ85デシベル85デシベル
振動の大きさ75デシベル75デシベル
作業ができない時間午後7時から翌午前7時午後10時から翌午前6時
1日の作業時間10時間まで14時間まで
同じ場所での作業日数連続6日まで連続6日まで
日曜日・休日の作業できないできない

1号区域には、住居系の用途地域のほか、近隣商業地域、商業地域、準工業地域などが入ります。2号区域は工業地域と工業専用地域です。さいたま市のページには、工業地域でも、学校、保育所、病院、診療所、図書館、特別養護老人ホームなどの周囲おおむね80メートル以内は1号区域とあります。

85デシベルを超えたからといって、すぐに処分になるわけではありません。騒音規制法15条は、基準に合わないことで周辺の生活環境が著しく損なわれると市町村長が認めたときに、騒音防止の方法の改善や作業時間の変更を勧告できるとしています。従わないときは命令ができます。環境省の通知には、勧告や命令の内容に、工法の変更や工事の中止は含まれないとあります。

届出の案内を三つの市で比べる

京都市下京区役所の庁舎
写真: J o / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

届出の期限は法14条の「開始の日の七日前まで」で共通です。様式や出し方は市で違います。

  • さいたま市: 環境対策課が受け付ける。電子申請、来庁、郵送、メールで出せる。添付するのは付近案内図(施工場所とその周囲80メートル程度)と工事工程表。
  • 浜松市: 環境保全課が受け付ける。届出日と作業開始日は7日の日数に含まれない。解体等の工事を伴うときは、石綿(アスベスト)の有無のチェックシートの提出も求めている。
  • 横浜市: 大気・音環境課が受け付け、窓口へ持参する。届出書は正と副の2部。工程を雨天も見て余裕をもって決める。当初の期間内に終わらないときは、新たに届出が要る。

横浜市の様式は横浜市専用で、他の自治体では使えません。ページの更新日は、さいたま市が2026年4月6日、浜松市が2026年3月25日、横浜市が2024年4月10日です。お住まいの市区町村のページで、様式と窓口を確かめてください。

法14条には例外があります。災害その他の非常の事態で作業を緊急に行う必要があるときは、7日前の届出ができません。その場合は、速やかに届け出ます。

解体を頼む施主の立場なら、見積もりのときに「特定建設作業の届出が要る工事か」「届出は誰が出すか」を業者に聞いておきます。手続きの全体は見積書と届け出の記事にあります。

近隣へのあいさつの決まり方

京都市の工事現場に掲げられた看板
写真: TKdows 2026 / CC0(Wikimedia Commons)

騒音規制法と振動規制法には、近隣へあいさつをする義務の定めは見当たりません。自治体が別に求めていることがあります。東京都世田谷区のページ(2025年4月1日更新)は、特定建設作業に当たる解体などで、次のことを求めています。

  • 工事開始日の3日前までに近隣へ説明する
  • 説明する範囲は、解体する建物の高さの2倍(30メートルを超える場合は30メートル以内)
  • 説明する内容は、工期、解体方法、作業時間、騒音・振動・粉じんの対策、工事車両と搬出経路、石綿の使用状況と除去方法
  • 工事開始の7日前までに標識を設置し、完了まで掲げる

これは世田谷区の例です。お住まいの自治体に同じ定めがあるとは限りません。あいさつの範囲や方法は、業者に聞くのが早道です。施主が自分でも回るかどうかは、工事の前に業者と決めておきます。

苦情が出たときの相談先

福岡市城南区役所の庁舎
写真: そらみみ / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

総務省の公害等調整委員会のページでは、暮らしの中の騒音や振動の相談は、まず市区町村か都道府県の公害苦情相談窓口へとされています。相談は無料です。窓口の相談員が苦情を聞き、被害の状況を調べ、当事者へ改善の指導や助言をします。直接の来庁のほか、電話、手紙、メールでもできます。

窓口で解決しないときは、都道府県の公害審査会等か、国の公害等調整委員会の調停や裁定を使えます。公害等調整委員会の公害相談ダイヤルは03-3581-9959です。月曜から木曜の10時から12時と13時から17時に受け付けています(祝休日と年末年始を除く)。

工事を頼んだ側にも、近所から連絡が来ることがあります。そのときは、届出の控えと工程表を手元に置き、作業の時間や機械を業者に確かめます。

出典

いずれも2026年11月4日に確認しました。更新日はページに載っていた日付です。

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