家の解体と補助金

解体工事の契約トラブルとクーリング・オフ 訪問販売の8日間と契約書で確かめる項目

内容の確認日: 2026年11月4日

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自宅を訪ねてきた業者と解体工事の契約をした場合は、特定商取引法の訪問販売に当たります。契約の内容を記した書面を受け取った日から8日以内なら、書面か電磁的記録で申し込みの撤回や契約の解除(クーリング・オフ)ができます。

悩んだら、消費者ホットライン188に電話します。住んでいる地域の消費生活センターなどを案内してもらえます。この記事は一般的な情報で、個別の判断は消費生活センターや弁護士などの専門家にお願いします。内容は2026年11月4日に確認しました。

国民生活センターが公表している解体工事の相談

古い木造住宅が並ぶ細い通り
写真: NevinThompson / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

解体工事に絞った相談の件数や傾向は、今回の調べでは国民生活センターのページから確かめられませんでした。解体工事の事例として確かめられたのは、2022年6月16日の報道発表「被災地域は特に注意! 災害後の住宅修理トラブル」の中の1件です。公表されている内容は、次のとおりです。

  • 地震のあと、自宅の外壁にひび割れが出て、半壊の認定が出た。
  • 知人に紹介された事業者に見積もりを頼み、契約書を交わさないまま外壁補修の工事が始まった。
  • 半壊と認定されていない車庫にもひびがあると分かった。事業者から「大きな地震が来ると車庫が倒れる可能性がある。人に怪我をさせたら所有者の責任になる」と言われ、解体工事を頼んだ。
  • 工事のあと、見積金額より50万円高い約140万円を請求された。(2021年11月受付、50歳代、女性)

同じ報道発表のアドバイスには、その場で契約せず複数の事業者で比較すること、不安をあおる勧誘は業者の話だけを信じないこと、契約時に工期と費用を確かめることが挙がっています。

訪問販売によるリフォーム工事や点検商法についても、国民生活センターは「クーリング・オフしたい」という相談事例を公表しています。解体工事の勧誘も、自宅への訪問から始まれば同じ仕組みが関わります。

クーリング・オフができる場合と期間

前橋市の郵便局
写真: Ravi Dwivedi / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

特定商取引法2条は、販売業者や役務提供事業者が営業所等以外の場所で契約の申込みを受けたり契約を結んだりして行う役務の提供を、訪問販売としています。解体工事は工事という役務の提供です。自宅に来た業者と契約した場合は、訪問販売に当たることがあります。

9条は、申込者が書面または電磁的記録で申込みの撤回や解除を行えるとしています。期間は、法定の書面(4条または5条)を受け取った日から数えて8日です。国民生活センターは、受け取った日から数えて8日以内であれば無条件で契約を解除できるとしています。通知は書面かメールで出します。通知を出した時に効力が生じます(9条2項)。

クーリング・オフをしたときの扱いも、条文に書かれています。

  • 事業者は、撤回や解除に伴う損害賠償や違約金を請求できない(9条3項)
  • 工事がすでに行われていても、事業者は工事の対価などの金銭を請求できない(同条5項)
  • すでに払った金銭は、事業者が速やかに返す(同条6項)
  • 土地や建物の現状が変わったときは、元に戻す措置を無償で求められる(同条7項)

これらに反する特約で申込者に不利なものは無効です(同条8項)。

対象外になる場合もあります。自分で事業者の営業所へ出向いて契約した場合は、原則として訪問販売に当たりません。26条は、営業のために結ぶ契約も適用を除いています。自分から業者を呼んだ場合や、すでに工事が終わっている場合の扱いは、消費生活センターに確かめます。期間は8日と限られているため、早めに相談します。

書面を受け取っていないとき、書面に不備があるときの数え方は、条文の文言だけでは判断できません。早めに相談してください。

見積と契約書で確かめる項目

キャップを外した万年筆
写真: Auyon / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

建設工事の請負契約は、建設業法19条で、次の事項を書面にして署名か記名押印をして、互いに交付することが決まっています。トラブルが起きやすい点を拾うと、次のとおりです。

  • 工事内容と請負代金の額(19条1号、2号)。見積書の項目と合っているか
  • 着手と完成の時期(3号)。遅れたときの定めは14号の遅延利息や違約金
  • 前金払の定め(5号)。支払う時期と方法
  • 設計変更や工事の中止があったときの代金や工期の扱い(6号)。追加費用の決め方に関わる
  • 工事で第三者が損害を受けたときの賠償金の負担(9号)。隣家の塀を壊したときなど
  • 検査と引渡しの時期(11号)、完成後の支払いの時期(12号)
  • 紛争の解決方法(15号)

契約したあとに内容を変えるときも、変更の内容を書面にして交付し合います(19条2項)。上の事例も、契約書を交わさないまま工事が始まっていました。

国民生活センターの見守り新鮮情報第491号は、リフォーム工事の事例として、高額な全額前払いを避け、完成後の支払いを主とした契約にすること、遅延補償の定めが契約書にあるかを確かめることを助言しています。解体工事でも、前金の割合は契約の前に確かめておく点です。

延べ床面積80㎡以上の建築物の解体(同法施行令2条)では、建設リサイクル法で、分別解体等の方法と解体工事に要する費用も契約書に書くことになっています(13条)。見積書の見方は見積書と届け出の記事に、業者の許可と登録は解体業者の選び方にあります。地中から物が出たときの追加費用は地中埋設物の記事にまとめました。

トラブルになったときの動き方

京都市の工事現場に掲げられた看板
写真: TKdows 2026 / CC0(Wikimedia Commons)

消費者庁の案内では、消費者ホットライン188は、郵便番号などを入力すると、近くの市区町村や都道府県の消費生活センター等の相談窓口につながります。相談は無料です。つながった時点から通話料がかかります。電話の市外局番ではなく、郵便番号を入れる点に注意してください。

相談の前に、次のものを手元にそろえます。

  • 契約書、見積書、名刺、領収書(受け取った日が分かるもの)
  • 業者とのやり取りのメモ、メールやメッセージの画面
  • 支払いの記録(振込の控えなど)
  • 工事の前後の写真

クーリング・オフの通知の出し方は、窓口で教えてもらえます。

解体の途中で隣家に被害が出たときは、契約書に損害賠償の負担の定めがあるかを見ます。工事の騒音や振動で近所から苦情が来たときの届出と相談先は、解体工事の騒音・振動と近隣へのあいさつに書きました。

出典

いずれも2026年11月4日に確認しました。クーリング・オフの対象になるかは、契約の状況で変わります。

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