家の解体と補助金

木造住宅の解体費用の内訳 坪単価の目安と付帯工事・アスベストの費用

内容の確認日: 2026年11月3日

木造住宅を解体する費用の目安は、事業者のサイトでは坪あたり約4万〜5万円と書かれています。ただしこれは建物本体を壊す費用の目安です。実際の見積もりには、塀や庭木などの付帯工事と廃棄物の処分費、諸経費、アスベストの調査費が加わります。

総額をつかむには、見積もりを「本体工事」「付帯工事」「廃棄物処分」「諸経費」「アスベスト」に分けて見るのが近道です。坪単価だけで比べると、含まれる範囲の違いを見落としやすくなります。この記事は一般的な情報で、個別の判断は建築士や解体工事業者などの専門家にお願いします。内容は2026年11月3日に確認しました。

坪単価の目安は事業者のサイトごとに少しずつ違う

解体費用の坪単価には、公的な基準がありません。目安として参照できるのは、不動産会社や見積もりサービスが公開している数字です。3つのサイトの数字を並べると次のとおりです。

重機で解体中の住宅
写真: Syced / CC0(Wikimedia Commons)

表は左右に動かして読めます。

構造ノムコム(野村不動産ソリューションズ)東急リバブル(Lnote)ミツモア
木造4万〜5万円約4万円4万〜5万円
鉄骨造軽量鉄骨6万〜6.5万円、重量鉄骨6.5万〜7万円約6万円軽量鉄骨6万〜6.5万円、重量鉄骨6.5万〜7万円
鉄筋コンクリート造7万〜8万円約7万円6万〜8万円

いずれも坪あたりの金額です。ノムコムのページは2024年3月12日時点の情報としています。東急リバブルの記事は2022年5月、ミツモアの記事は2024年6月の公開です。物価や人件費が変わると、こうした目安も古くなります。

たとえば延べ30坪の木造住宅なら、坪4万〜5万円の計算で120万〜150万円になります。ただし坪単価に何を含めるかは、各社の説明で同じではありません。この計算は建物本体の目安として見てください。

費用の内訳 本体工事と廃棄物処分と諸経費

解体費用の内訳は、サイトによって分け方が違います。ノムコムの公式サイトでは、建物の取り壊しと廃材の処分で全体の約8割、重機の運搬や整地などで約2割としています。

木造住宅を取り壊す小型の重機
写真: melvil / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

ミツモアのページは、もう少し細かく分けています。

  • 仮設工事: 2〜5%
  • 解体工事: 30〜40%
  • 廃棄物の処分: 30〜40%
  • 諸経費: 5〜10%
  • 業者の利益: 10〜30%

廃棄物の処分費について、ノムコムの公式サイトでは1㎥あたり1万〜4万円としています。諸費用は全体の5〜10%で、現場管理費や駐車場代、各種申請、重機の回送、保険などが入るという説明です。重機の回送費は、ミツモアのページでは3万〜5万円とされています。

見積書の項目名も業者ごとに違います。ノムコムの「諸費用」とミツモアの「諸経費」のように、似た費用でも呼び方や含む範囲が同じとは限りません。項目名だけで比べず、何が含まれるかを業者に聞いて確かめます。

廃棄物の処分費は、解体費用の中で大きな割合を占めます。見積書では、処分費が本体工事に含まれているのか、別の行に書かれているのかを確かめておくと比較しやすくなります。

付帯工事で増えやすい費用

付帯工事は、建物本体以外のものを撤去する工事です。ノムコムの公式サイトでは、追加費用がかかりやすいものとして次を挙げています。アスベスト、庭木、外構、浄化槽、井戸や池の埋め戻し、駐車スペース、太陽光パネルです。

解体途中の木造住宅と重機
写真: Syced / CC0(Wikimedia Commons)

ミツモアのページには、項目ごとの単価の目安が出ています。

  • ブロック塀: 1㎡あたり5,000〜8,000円
  • フェンス: 1mあたり800〜1,000円
  • 庭木: 1本あたり1.5万〜2万円(幹の太さ20cm、高さ4〜5mの場合)
  • 物置: 1.5万〜2.6万円
  • カーポート: 2台用で5万〜8万円

工事中に地中から古い基礎やコンクリートのがらが見つかることもあります。ミツモアのページでは、がらの撤去に10万〜30万円、古い基礎に20万〜40万円という目安を挙げています。

浄化槽の撤去費は、資料によって差があります。ミツモアのページは10万〜20万円です。ミツモアは地中に埋まった物の撤去費の一つとして挙げています。東急リバブルの記事は1個あたり50万〜80万円としています。どちらの資料も浄化槽の大きさなどの前提を書いていません。現地を見た見積もりで確かめてください。

アスベストの調査費と除去費

解体工事の前には、アスベスト(石綿)の事前調査が必要です。ノムコムの公式サイトでは、調査費の目安を1戸あたり書面調査で2万〜3万円、現地調査で2万〜5万円としています。

スレートの屋根材
写真: Amiant / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

アスベストが見つかった場合は、除去の費用が別にかかります。国土交通省のQ&Aには、吹付けアスベストを除去する費用の目安が載っています。

  • 300㎡以下: 1㎡あたり2.0万〜8.5万円
  • 300〜1,000㎡: 1㎡あたり1.5万〜4.5万円
  • 1,000㎡以上: 1㎡あたり1.0万〜3.0万円

この数字は2007年の施工実績をもとに、上下15%を除いて出したものです。対象は吹付け材で、屋根材などほかの建材の費用ではありません。同じQ&Aも、処理費用は建物の状況などで大きく変わるとしています。

調査を誰がどう行うかは、法律で決まっています。くわしくはアスベストの事前調査の記事にまとめました。

見積もりの前に概算をつかむ方法

業者に見積もりを頼む前に、おおよその額を知りたい場合もあります。神戸市は、クラッソーネ社と事業連携協定を結び、解体費用のシミュレーターを市のページで案内しています。過去のデータをもとに概算を出す仕組みです。

住宅街の細い道に止まる工事用トラック
写真: Syced / CC0(Wikimedia Commons)

神戸市のページによると、このシミュレーターの金額には次のものが含まれていません。

  • 石積みや車庫、フェンスなどの外構の撤去
  • 隣の家の外壁の補修
  • アスベストの除去
  • 重機が入りにくい場所などの割増

つまり、概算は本体工事に近い金額と考えたほうが安全です。同じページには、市は契約に関わらないとも書かれています。正式な金額は、現地を見た業者の見積書で確かめます。

複数の業者に見積もりを頼むときは、条件をそろえて伝えると違いが見えやすくなります。たとえば、残す塀や庭木はどれか、家の中に残った家具を誰が片付けるかを先に決めておきます。条件が同じなら、金額の差がどの項目から来ているかを確かめられます。

見積書で確かめる項目と工事前後の届け出は、見積書と届け出の記事にまとめています。補助金を使う場合は、契約より先に申請が要ります。補助金の記事もあわせて確認してください。

出典

いずれも2026年11月3日に確認しました。事業者の金額は各社の掲載時点のもので、公的な基準ではありません。

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